公開日 2018年05月01日
最終更新日 2018年07月31日
認知症は高齢者がかかる病気と思われがちですが、働き盛りといわれる40代、50代でもかかることもあります。
これまで若年性認知症(または若年認知症)という病気が広く知られていなかったことから、患者本人や家族がつらい思いをしてきました。
若年性認知症とは
65歳になるまでに発症した認知症のことを若年性認知症といいます。
病気や事故などによる脳の損傷が原因で起こる病気です。
一部の認知症の原因になる病気を除けば、記憶障害や実行機能障害(計画や段取りを立てることができなくなる障害)、見当識障害などの認知機能障害と呼ばれる症状が必ず見られます。
原因となる脳の病気
血管性認知症
血管が詰まったり破れたりすることにより大脳に障害が起こる。正常な部分と障害される部分が混在しているのが特徴。
アルツハイマー型認知症
大脳の細胞が死ぬことにより、もの忘れ、行動障害、身体機能の低下などが起こる。
前頭側頭型認知症
大脳の一部である前頭葉と側頭葉が萎縮し、意欲低下や性格変化、言葉の障害などが起こる。ピック病もこれに含まれる。
レビー小体型認知症
大脳の中にレビー小体という物質が蓄積することで、手足のふるえやこわばりなどが起こり、寝たきり状態になっていく。パーキンソン症状を合併するのが特徴。
頭部外傷後遺症
交通事故などで頭部にケガを負ったことにより起こる障害の総称。
若年性認知症が疑われたら
原因が分からず医療機関を転々としたり、一人で悩んで苦しんでいる人も少なくありません。
若年性認知症が疑われる場合は、神経科や神経内科、精神科、心療内科、もの忘れ外来などを受診してください。
若年性認知症と診断されたら
若年性認知症になると、これまでと同様の仕事を継続することが難しくなったり、日常生活に支障をきたしたりすることがあり、家族も含め、生活を大きく変えなければいけなくなります。
適切な治療を受けるだけでなく、介護保険サービスなどの支援を受けることが大切です。
まずは、地域包括支援センターなどにご相談ください。
参考外部サイト
- 若年性認知症コールセンター
http://y-ninchisyotel.net/
若年性認知症コールセンターホームページ内の資料集から、若年性認知症ハンドブックなど各種ダウンロードできます。