公開日 2018年05月01日
最終更新日 2018年07月31日
認知症は早期の治療や適切なケアによって進行を食い止めたり、改善できる場合があります。
しかし本人は自覚できないことが多く、周囲も「まさか…」と思い、発見が遅れがちです。
認知症になるとどのような症状が出てくるか、その特徴について紹介します。
時間とともに重症化する認知症
認知症の状態は進行によって、軽度、中等度、高度の3段階に大きく分けられます。
認知症になりかけている状態を軽度認知障害(MCI=Mild Cognitive Impairment)と呼びます。
認知症の進行や症状は、原因によって異なりますが、時間の経過とともに重症化していくことは共通しています。
ここでは日本人にもっとも多いアルツハイマー型認知症の進行を紹介します。
なお認知症のケアで一番大変になりやすい時期は、中等度の段階といわれます。
身体機能は健在ですが、認知機能の低下が進行しているため、行動・心理症状が出る場合が多く、トラブルが起きやすくなるからです。
軽度
- 同じものを何度も買ってしまう。
- 計画や段取り通りに行動できない。
- 曜日や時間がわからなくなる。
- 約束を完全に忘れてしまう。
- 料理の品数が減る。
- 自力で公共機関を使って新しいところへ行けない。
中等度
- 知っているはずの場所で迷子になる。
- 季節に合った服が着られない。
- 着替えや入浴を嫌がる。
- 数を覚えることができない。
- 言葉が出ない。
- 徘徊する。
- 暴力を振るう。
- 嫉妬妄想があらわれる。
- 記憶障害が進む。
高度
- 古い記憶も消える。
- トイレに失敗する。
- 家族の顔や人間関係がわからなくなる。
- 言葉が理解できない。
- 話さなくなる。
- 自宅にいてもどこかわからなくなる。
- 自分でやれることが少なくなり、常に介護が必要になる。