急変したときの備え

公開日 2018年05月01日

最終更新日 2018年07月31日

在宅医療の不安な要素の1つに、緊急時の対応があげられます。
医療者が常時近くにいる病院と違い、在宅医療ではなにかあったときにどうしたらいいかわからず、あわてがちです。
急変時にどう対応したらいいか、ふだんからしっかり備えておきましょう。

多くの場合、夜間や休日にも緊急対応しています。
ふだんから緊急時の対応を確認しておきましょう!

在宅で療養生活を続けていると、どうしても在宅患者の容態が急に悪くなったりすることが出てきます。
在宅医療では、夜間や休日にも対応できるような態勢になっています。
まずは、ふだんの在宅での状態をよく知っているかかりつけ医や訪問看護ステーションに連絡しましょう。

どうしたらいいかわからず、あわてて救急に連絡したりするケースもよく見られますが、どのようなときに、どこに連絡したらいいか、症状と対応についてきちんとかかりつけ医や訪問看護師と相談し、緊急時の連絡先を確認しておきましょう。

発熱時はどうするか、痛みが出たときはどうするか、呼吸や意識に異常が見られたらどうするかなど、病気の種類や状態によって対応はそれぞれです。
38℃以上の熱があったとしても、緊急事態であるとはかぎりません。

緊急入院したときなどはかかりつけ医、訪問看護師、ケアマネジャーに報告を!

夜間や休日などにかかりつけ医や訪問看護師と連絡がとれないまま、緊急入院するというケースもあるでしょう。
そのような場合は、後日でもかまいませんので、いつ、どのような症状で入院することになったか、かかりつけ医、訪問看護師、ケアマネジャーに報告しましょう。
入院先の病院からかかりつけ医に連絡がいくように連携がとれているはずですが、きちんと報告することを忘れないようにしましょう。

日常的な症状と緊急対応が必要な症状

おもな日常的な症状

【発熱】

  • 微熱の場合、かぜなど原因がはっきりしている場合は、指示にしたがいましょう。
    原因がわからない場合は、脱水症状に注意しながら、3 日以上続くようならかかりつけ医や訪問看護師に相談しましょう。
  • 38℃以上の高熱の場合、原因がわかっている場合は、脱水症状に注意しながら指示にしたがいましょう。
    原因がわからない場合、意識がはっきりして呼吸困難などがなければ、かかりつけ医や訪問看護師の指示を受けましょう。
  • 高齢の場合、体温は朝方は低く、夜と1℃違うこともあるため、平熱を記録しておきましょう。

緊急を要する症状

  • 意識がもうろうとして、ぐったりしている。
  • 呼吸困難がある。
  • はげしい頭痛がある。
  • はげしい腹痛、吐き気、嘔吐 、下痢がある。
  • 水分をまったく摂取できない。
  • 尿が出ない。あるいは量が極端に減る。
  • 黄疸症状(白目が黄色い、尿の色が極端に濃いなど)がある。